愛されるために生まれたの。
天災により地上の三分の二が沈み、減少した人間の代わりにキメラと呼ばれる人工生命体があらゆる労働を担っていた。
あくまでキメラは人間の道具でしかない。 それなのに研究員のひとりであるアズマはキメラに愛情をかけていた。 友人であり同僚であるサガミはそんな彼に何度も忠告するがまるで聞かないどころか、金魚のキメラなどという脆いキメラを作りだす。 頑丈な肉体も、賢い頭脳ももたず、ただ愛されるために存在するキメラを。
短編
メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です
Δ
レビューを書く