キャッチコピー
ゲイとレズビアンがただ一緒に暮らすだけ。
ゲイとレズビアンがただ一緒に暮らすだけ。
ひょんなきっかけで同居することになったゲイとレズビアンのコンビがお送りするお茶の間コメディ。お互いの恋の行方や性別の越えた信頼関係などを描く。ニヤニヤ系日常ドラマ。
タイトルほど下品な内容ではありませんので、安心してご一読ください。
一話読み切りを意識しておりますので、毎回五分ほどで読めます。
【登場人物】
・稗田 渚
主人公のゲイ。輸入車ブローカー。亡き祖父から譲られた屋敷に住んでいる。
成り行きで女性と暮らし始めるが、お互いに性的興味がない関係が気に入っている。
趣味はバイクいじり。
・大島 夏希
ヒロインのレズビアン。OL。ルームシェアしていた元恋人に家財道具ごと去られ、アパートの更新もままならぬ状況に陥る。女子プロ観戦を通じて知り合った渚と意気投合し、なし崩し的に屋敷へと転がり込んだ。
・美山 優
フラワーショップ『ぱんだ』の店員。爽やかなスポーツ青年。その天然ぶりに渚は翻弄されている。
・吉岡 麗
夏希の同僚。絵に描いたような美人。Sっ気がある。
・渋谷 ハル
夏希の同僚。ぽっちゃりさん。夏希が密かに狙っている想い人。
こんにちは、真野てんです。
本作『勃たない男と濡れない女』は、簡単に言えばゲイの男とレズビアンの女が同居する物語なんですが、きわどいタイトルに反して一切エロい展開は発生しません。
むしろお互いの肉体に興味がないからこその、信頼関係を描いた作品になります。
近年、我が国でもLGBTやセクシャルマイノリティに対する関心が高まっておりますが、本作はそうしたジェンダー問題への啓蒙でもなんでもありません。
ただ普通のひとたちの日常を描いているだけです。
朝起きてご飯を食べて、会社へ行って仕事して。
飲み会で腹を立てて、また美味しいものを食べて機嫌を直して。
そういう日常の積み重ねを書いてます。
主人公のひとりである渚は、父親との間に問題を抱えています。
もちろんゲイであることが最大の原因なのですが、決してそれだけではありません。
誰もが抱える関係性の問題であり、絆や情があるゆえの苦悩です。
一方、もうひとりの主人公・夏希は、恋人に去られたうえに住むところすら失った状況から物語がスタートします。物語の多くは彼女の視点から語られるのですが、特別、同性をいやらしい目で見てるということではなく、純粋に恋をしていることが描かれます。
ふたりは物語が進むに連れてどんどん絆を強めていきます。
しかし絶対に交わることはない。
この関係性に触れてください。
それが本作のすべてです。
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